マンション基礎知識BASIC KNOWLEDGE
2017.12.21
「みんなで住む」を楽しくする、”マンションコミュニティ”をのぞいてみよう!
「マンションでマルシェを開催」「マンション住民によるハロウィンイベント」など、最近は、マンション住民が集まって何かを一緒に行う機会が多く開催されています。顔を合わせ、話すことからできる住民のつながり="コミュニィティ"が、日々の暮らしの安心や楽しみを生み出し、防災という視点からも、意識が高まっているようです。
さまざまなコミュニティができているようですが、マンション暮らしに楽しさをもたらしてくれそうな、"コミュニティ"をのぞいてきました。
それぞれのマンションのカラーに合わせたコミュニティ
マンションの規模や仕様、築年数によって住民の世代はさまざまです。また、マンション住民の価値観や暮らし方も多様化する中、マンションコミュニティも、それぞれのマンションのカラーや地域性に合わせたスタイルがあるようです。
特徴的な3つのコミュニティの事例を見てみましょう。
①数々のイベントが育むコミュニティ
東京都荒川区/620戸/築12年のマンション事例
"マンションは大きな家族"ーーそんなビジョンを掲げ、理事会が主導となり積極的にコミュニティづくりに取り組んでいます。その理由としては、「何か災害があったとき、みんなで助け合えるマンションでありたい」という想いから始まっています。
イベント担当理事を設置し、防災訓練をはじめ、お花見・夏祭り・ハロウィンなどの季節ごとのイベント、陶芸教室・アロマ講習会・ワインセミナーなどを運営。
数多くのイベントがあることで、「◯◯号室の◯◯さん」とまではわからなくても、なんとなく顔見知りが増えていき、住民の安心にもつながっています。
また、理事会が主導することで定期的な開催につながり、運営ノウハウも蓄積されています。
②子育て支援のコミュニティ
東京都中央区/約540戸/築6年のマンション事例
このマンションのエリアは新築のマンションが多く立ち並び、子育て世代の新住民が多く住んでいます。子育て中の親同士の横のつながりができるように、子どもが遊べ、大人も集える施設をマンション敷地内に設けています。
場の運営を委託する会社が「SNSを使ったコミュニティ」もつくり、マンションのみならず、オンラインで地域の人ともつながれるようになっています。
子育て世代からは、「対面とSNSの両方で話ができるので、ほどよい距離の関係が助かります」「この場に来れば他のマンションの人とも知り合いになれる」と、喜ばれています。
③カフェのあるコミュニティ
東京都国分寺市/125戸/築1年のマンション事例
マンションの1階部分をコミュニティカフェとして運営。日々、マルシェやワークショップを開催し、地域住民も訪れることができます。
コミュニティカフェの運営は外部の事業者が担っており、マンション住民と地域住民をつないでいます。
マンションの設備を利用したカフェは、コミュニティ活動もしやすく、「緩やかにつながれる"憩いの場"だ」と、利用者からも人気です。
最新のコミュニティイベントは、オシャレに楽しく参加
3つのコミュニティをご紹介しましたが、それぞれが「住民が参加しやすいこと」を意識して運営されています。参加者も多く、「参加してよかった」という声を多く聞きます。
コミュニティの目的は、イベントを通して住民同士が顔見知りになることで、何かあったときに協力できるようにするためでもあります。
次のようなことが、イベントの魅力を高めています。
── 防災訓練では、防災知識を学んでいくスタンプラリーやビンゴゲームを開催し、子連れでも楽しめる仕掛けづくり。
── ワイン講座やガーデニング倶楽部など、趣味をテーマにイベントやサークルを実施。興味のあるテーマの設定。
── 子どものイベントを通して、大人同士でも楽しめる企画。
イベントの場でコミュニティが醸成されていく
これらのイベントに実際に参加者した人は、どう感じているのでしょうか。
(参加者の声)
── 子どもが喜びそうな企画だったので、子どもと一緒に参加するキッカケになりました。
── AEDの使い方をはじめ、マンションに備わっている大型防災設備が分かり安心感が持てた。
── 「イベントの多いマンションで楽しそうでいいね」と近隣の人から言われ、うれしかった。
マンションだからかなえられるコミュニティの形
多くの世帯が集まるマンションは、コミュニティが活発になれば住民同士が出会える機会が増え、子育て仲間や同じ趣味を持つ者同士などがつながりやすくなります。
そして、孤独感を緩和させてくれたり、日々の暮らしに楽しみが生まれるだけでなく、有事のときには共助できる"安心な関係性づくり"が生まれているようです。
── 多様な人が住まうマンションだからこそ、多様なマンションコミュニティをつくることで、安心で豊かな暮らしをもたらしてくれるのかもしれませんね。