マンションライフを楽しむMANSION LIFE
2010.07.29
お部屋の印象を変える照明テクニック
照明は、お部屋のインテリアを構成する重要な要素の一つです。ちょっとしたコツをおさえておくと、室内の雰囲気を一変させることができます。今回は、お部屋づくりに役立つ、照明の基礎知識とコーディネート術をご紹介します。
照明の基礎知識
照明を選ぶ際には、ランプや器具の特徴を知っておくことが大切です。
照明の種類と特徴
ご家庭で使用されている照明は、代表的なものとして白熱灯、蛍光灯、LED電球の3種類があります。それぞれ明るさや光の色、光の性質などが異なるため、照明の選び方で部屋の印象も変わってきます。
種類 | 白熱灯 | 蛍光灯 | LED電球 |
---|---|---|---|
性質 | 陰影ができ、ツヤや立体感が強調される明かり。 | 全体が明るく均一で、影ができにくく、物体をフラットに照らし出す明かり。 | 陰影ができ、ツヤや立体感が強調される明かり。 熱線や紫外線をほとんど含まない。 |
光色 | 赤味を帯びた、やわらかく、あたたかみのある光。「くつろぎや落ち着きを演出したり、料理をおいしく見せたりする効果があるので、リビングやダイニングにおすすめ。 | 昼白色のものは青白く、爽やかな光。活動的な雰囲気が作り出せるので、子ども部屋などにおすすめ。 電球色のものは、白熱灯と似たような落ち着いた雰囲気の光。 |
白色のものは、蛍光灯に似た、爽やかで活動的な雰囲気。電球色のものは白熱灯に似た落ち着いた雰囲気の光。 |
点灯 |
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寿命 | 約1,000~2,000時間 | 約6,000~18,000時間 | 約40,000時間 |
照明器具の種類
照明器具を選ぶ際は、デザイン性だけではなく、部屋の雰囲気や用途に合わせて選ぶようにしましょう。主な照明器具の種類と特徴をご紹介します。
全体照明(主照明)…部屋全体の明るさを確保するための照明
- 1. シーリングライト
天井に直接取り付けるタイプの照明。部屋全体を明るく均一に照らします。薄型なので邪魔にならず、部屋を広く見せる効果があります。 - 2. シャンデリア
天井から複数の灯具を吊り下げるタイプの照明。デザイン性が高く華やかな印象のシャンデリアは、リビングや吹き抜け空間のメイン照明として使用できるアイテムです。吊り下げ型や天井直付け型があります。 - 3. ダウンライト
天井などに埋め込むタイプの照明。部屋に溶け込みながら、明るさをアップさせることができます。他の照明とも合わせやすいので、コーディネートがしやすい照明です。 - 4. ペンダントライト
天井からチェーンやコードで吊り下げるタイプの照明。光の効率がよく、シェード(かさ)次第で光の方向や色の演出ができます。
部分照明(補足照明)…部分的に明るさを補ったり、印象的な演出を加えたりする照明
- 5. スポットライト
集光性が高く、部屋の一部やインテリアを照らしたいときに適し、美術館など展示の演出によく使用されます。光が強いので、直接目に入らないよう取り付け位置に工夫が必要です。 - 6. フロアライト
床に置くスタンドタイプの照明。部屋のコーナーやテーブルやベッドの横に置くと、ムードのある部屋になります。移動が簡単なので位置を変えて雰囲気を楽しむこともできます。 - 7. ブランケット
壁に付けるタイプの照明。種類が豊富で、天井・床への配光、吹き抜けや階段の照明、手元灯など、装飾から実用まで幅広く使えます。
配光パターンを知る
照明器具から出る光の方向や強さによっても部屋の印象は変わってきます。主な配光パターンとその効果をご紹介します。
全般拡散配光
光が全方向に広がる配光パターン。陰影が少ないやわらかい光で部屋全体を均一に照らし、あたたかい雰囲気を演出します。
直接配光
光が下方に向かう配光パターン。部屋のコーナーなどは暗くなりがちですが、強い陰影を作れるので、アクセント照明としてよく使用されます。
半直接配光
ほとんどの光は下方向に、一部の光がシェードなどを通じて上方向に向かう配光パターン。直接配光に比べて、陰影がやわらかく、まぶしさも薄れます。
間接配光
光を壁や天井に一度あてて、反射光を利用して照らす配光パターン。天井などを高く見せる効果があり、 まぶしさのない光を作ることが出きます。
半間接配光
ほとんどの光は上方向に、一部の光がシェードなどを通じて下方向にも広がる配光パターンやわらかで上品な雰囲気になります。
お部屋の印象を変える照明テクニック
お部屋の印象を変える照明テクニックをご紹介します。
一室多灯
一つ部屋の天井に一つ照明の「一室一灯」は、部屋を均一に照らすため、単調な印象になりがちです。 そこで、おすすめしたいのが一つの部屋に複数の照明を配置する「一室多灯」。特にリビングなどの広い空間は、照明器具の組み合わせ方で雰囲気が大きく変わります。コツは、シーリングライト(全体照明)とフロアライト(部分照明)、スポットライト(直接照明)とブランケット(間接照明)など質の異なる明かりを組み合わせることです。
また、どの組み合わせでも重要なのが「暗い部分を作ること」です。明かりは暗い部分がないと引き立ちません。また、あまり見せたくない場所を暗くすることで、自然と目隠しにもなります。
照射面を変える
床や壁など部屋の中で大きな部分を占めるものに光で変化をつけると印象がガラリと変わります。
全体をバランスよく照らす
部屋全体が光に包まれるような、華やかであたたかい雰囲気になります。
天井と壁面を照らす
高さが強調され、壁からの圧迫感が軽減するので、部屋を広く感じさせることができます。
壁面と床面を照らす
落ち着きのある空間を演出し、重厚感のある雰囲気になります。
床面を強調する照らし方
ダウンライトなどで床面を強調すると、レストランのように非日常的でドラマティックな雰囲気になります。
見せたいものに照明をあてる
照明のコーディネートは難しいといわれますが、大切なことはそれ自体を楽しむことです。そして自分が居心地のよい空間にするということを一番に考えてみてください。
まずは気軽に、雑貨やアートなど自分のお気に入りのものに、光をあてることから始めてみてはいかがでしょうか。
葉と葉の間から抜けるやわらかな光を楽しむこともできる、観葉植物はお手軽でおすすめです。また、ガラスの小物類も光がイレギュラーに反射するのでオシャレな空間を演出してくれます。最後に
お部屋のインテリアを考える上で、照明は欠かせないポイントです。お部屋の明るさはもちろん、雰囲気や温もりなどさまざまな効果を演出してくれますので、暮らしを彩る照明選びにもこだわってみましょう。