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2013.06.26
カーテンで暑さ対策をしよう
梅雨が明ければ、暑い暑い夏がやってきます。帰宅して帰るとお部屋が蒸し風呂状態、エアコンを入れていても効きが悪いといった困った状況は、カーテンの選び方で改善できるかもしれません。夏を快適に過ごすヒントとしてカーテンでの暑さ対策をご紹介します。
暑さの原因は窓からの熱
室内が暑くなる大きな原因は、窓ガラスなどの開口部から差し込んでくる太陽の熱によるものです。屋外から室内に入ってくる全ての熱を100%とすると、実に約70%が窓や開口部から入ってくるといわれています。つまり、室内の温度を上げにくくするためには、窓から熱が入ってくるのを防ぐこと、即ち「窓の遮熱」がとても重要というわけです。
対策としては、窓ガラスを遮熱効果のあるガラスに変更したり、ベランダなどにサンシェードを設置したりすることも有効ですが、分譲マンションでは規約で禁止されている場合も多いはず。そこでおすすめなのが、もっと手軽にできるカーテンによる遮熱です。カーテンならば、ベランダの有無、高層階など、室外での対策が難しい場合にも対応可能です。
遮熱カーテンの効果
カーテンで窓の遮熱をするためには、通常のカーテンではなく、「遮熱カーテン」を選びます。遮熱カーテンとは、生地に熱を反射する素材を練り込んだ糸を使用したり、コーティング加工を施したりすることにより、熱(赤外線)を遮蔽する効果があるカーテンのことです。
温度上昇を抑えられる
遮熱カーテンは、室内に差し込んでくる太陽の熱を反射するため、通常のカーテンよりも室内の温度上昇を少なくする効果が期待できます。遮光カーテンと間違われやすいですが、遮光カーテンは熱ではなく、光を遮る機能を主にしたカーテンです。遮光カーテンでも直射日光が入らない分、室内の温度上昇をある程度抑えることができますが、熱を反射することはできないので、遮熱カーテンの方が温度上昇を抑える効果が高くなります。
冷房の効果を高め、節電につなげる
遮熱カーテンで、室内の暑さを完全に抑えることはできませんが、室内の温度上昇をある程度抑えられるので、エアコンの起動時にかかるパワーも少なくてすみますし、冷える時間も短くなります。エアコンの設定温度を1℃下げると消費電力が10%下がるといわれており、数度でも下げることができれば節電効果が大きくなるといえるのではないでしょうか。また、遮熱カーテンは窓から入る熱を反射すると同時に、冷房による快適な空気を逃がさないように断熱することもできるため、冷房の効果も高まります。
冬には保温効果が期待できる
冬は夏に比べて日射量が少なく、日射時間も短いため、室内に入ってくる熱はわずかです。逆に冬場は窓などの開口部から約50%もの熱が逃げてしまいます。つまり、遮熱カーテンをして、暖房で暖めた空気を室外に逃がさないことの方が保温につながります。
遮熱カーテンの選び方
暑い盛りになると、遮熱カーテンの需要が高まり、手に入りにくくなる可能性があります。そうなるとデザインや種類も限られてきてしまうので、早めに準備しておきましょう。選び方とおすすめの取り入れ方をご紹介します。
種類
遮熱カーテンと一口にいっても、いくつかの種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。種類別の特徴を理解してご自宅にあった取り入れ方をしましょう。遮光、UVカット、防音など遮熱以外の性能にも注目することも大切です。
厚地タイプ
繊維の密度が高く、生地も厚くなるため遮熱性能がもっとも高いのがこのタイプです。しかし、生地の密度が高いと光も遮蔽してしまうため、閉めきると室内が暗くなります(遮光性能がある)。効果が高い分、価格も高くなりがちであること、デザインの種類が少ないことがあります。
レースタイプ
遮熱性能を持ちながら光を通すことができるので、室内が暗くなりません。既製品は価格も手ごろですし、レースカーテンを取り替えるだけでよいので、取り入れやすいのがこのタイプです。通常のレースカーテンと比べると繊維密度が高くなるので、外の景色が見えづらくなってしまうことがあります。遮像性能のあるタイプは、レースカーテンだけでも外からの視線を遮ることができます。
裏地タイプ
既存カーテンの裏に取り付けるタイプもあります。価格もお手ごろで、既存カーテンをそのまま使用できる点がメリットです。遮光・防音機能があるタイプ、レースカーテンに付けても違和感のないレースタイプなど、種類も豊富にあります。
スクリーン、ブラインドタイプ
カーテン以外にも、プリーツスクリーン、ブラインドに遮熱加工が施されたものもあります。和紙調のデザインのロールカーテンなどは和室にも取り入れることができます。ブラインドはスラットの角度によって調光ができる点も便利です。
組み合わせ例/使い分けのコツ
それぞれのメリットを生かして、組み合わせることでライフスタイルにあった取り入れ方をしてみましょう。
暑くなるのを避けたい方、エアコンの使用を抑えたい方
厚地タイプ、レースタイプを併用することで、ぐんと遮熱効果が高まります。
お部屋が暗くなるのが苦手な方
レースタイプのみ、既存カーテン+レースタイプ、ロールカーテン、ブラインドタイプといった、組み合わせで光を取り入れつつ、適度に遮熱することが可能です。
好みのデザインのものや、既存カーテンを活用したい方
好みのカーテン+裏地タイプ、既存カーテン+レースタイプ、既存カーテン+裏地タイプであれば、デザイン性の高い空間が実現できます。
窓からの景色を楽しみたい方
既存レースカーテン+レースの裏地、ブラインドタイプ、夜景の場合は厚地タイプ+既存のレースカーテンの組み合わせはいかがでしょうか。
サイズの選び方
カーテンの下からの熱の出入りを少なくするため、丈を長めに取る方が効果的です。既製品で長さが合わない場合は、オーダーも考えてみましょう。
最後に
いかがでしたか。遮熱効果のあるカーテンを上手に取り入れて、夏を快適に過ごしましょう。