マンション基礎知識BASIC KNOWLEDGE
2007.11.01
マンション購入虎の巻 前編:先輩に聞く!マンション購入のポイント
マンションは一生で一番大きな買い物といっても過言ではありません。失敗せずによいマンションを手に入れたいものですね。でも、初めて買うとなるとどんなことに気をつけたら良いか、よくわからないのも事実。そこで参考にしたいのが、実際に買った先輩たちの体験談です。今月と来月は、2回にわたって、マンション購入者の体験談による、マンション購入のポイントをご紹介します。今月は、マンション購入の初期段階である「比較検討」と「物件見学」についてポイントをご案内。来月は、資金計画~入居までの各段階におけるポイントをご紹介します。ぜひお見逃しなく!
比較検討のポイント
マンションを購入するときは、さまざまな段階に応じて、気をつけたいポイントがあります。そこで20代~50代のシングルやファミリーのすでにマンションを購入された方々にお話を伺い、購入のときのポイントについて答えていただきました。さっそくご紹介しましょう。
信頼性や評判は?
- 売主/施工主がどういうところかは重要。名前が通っている大手なら、一応安心だと思う
- マンションによっては、購入を検討している人たちが投稿するインターネットの掲示板がある。近所のマンション住民からの情報が得られる場合もあり、参考になるのでおすすめです!
- 最近、気になるのは耐震性。住宅性能評価をきちんと取得しているかどうか、確認した方が良いと思う
- 子どもがいるので防音性が気になり、壁の厚さ、床の厚さがどの程度あるかをチェックした。また、近くに幼稚園や小学校がある地域なら、マンションでも同年代の方が多いのでは?と思い、そういう地域を狙った
コストは?
- マンションは本体価格だけじゃない!土地代が高いエリアのマンションは、固定資産税が高いので、総合して予算を組む必要があります
- 異常に安い物件は何かある場合も!周りの物件の相場を調べるのも大事
- バスタブが大きいのも善し悪し。ゆっくり入浴できるのはいいが、大きくなればなるほど、お掃除が大変だし、ガス代・水道代などのコストも高くなります!
環境は?
- 駐車場があるかどうか確認すること。マンションの外で借りると不便!
- バス停が近くても、帰宅時間にバスが終わっていたら意味なし。運行時間帯とルートをチェックしておくことが大切です
- 高台のマンションは憧れですが、ウチでは避けました。年をとったとき、駅に出たり、買い物に行くたびに、坂を上り下りするのはキツそうだと思ったから。ウチの理想はフラットでありながら、繁華街からほどよく離れた静かな住宅街
- 商店街が好きなので、駅から商店街のある場所を中心に選びました。スーパーもいいけど、やっぱり人の匂いのする街が好きだし、古くからの住人の多い街は安心できそう
- 日当たりの良さは必須だったので重点的にチェックした。立体模型を見ながら、部屋の日当たりを季節ごとに細かくシミュレーションしたり、建設中の現地に行って確かめた
- 最近の新築マンションは、モデルルームのある場所と、実際の建築場所が離れていることもある。でも、どんなに離れていても、やっぱり現地の確認は大事。近所にどんな建物が建っているか、交通量はどうか?など、行って必ず確かめるべき
その他
- 全ての条件が揃った物件は存在しないと考えた方がいい。自分や家族の生活スタイルを考慮して、『ここだけは譲れない!』というポイントを絞って物件探しをするべきです。モデルルームに行く前に専門誌、インターネットなどで物件情報を見るときに、『この条件は譲れない』『これは自分には不要』と、ある程度決めておくとその後の流れもスムーズでは?
- 初めて見に行ったモデルルームに一目ボレ。そこしか目が入らずに即決したが、後から他を見ていなかったことに、なんととなく不安になった。大事な住まいだから焦らず、いろいろな物件を見て冷静に決めた方が、後々も余計な不安を抱くことなく進められたかもしれない。
- 一番最初に見に行ったモデルルームが、とても良かったけれど、それが1つめだったので、客観的に見て良いのかどうかわからず、もうちょっといろいろ見てから決めることに・・・。でも、それから何件も見たが、結局、最初のものが一番よかった。
POINT
- 比較検討する場合、何物件をどれくらいの期間で見学すれば納得できるかは、見学する物件や重視する項目などによって人それぞれです。アンケートでも、最初に見た物件に決めた人、その反対に何物件見学しても決められなかった人がいるように、物件との出会いは運もあるようです。でも、後々後悔しないために、衝動買いは避け、しっかりと情報収集をしてから決めることをお勧めします。
物件見学のポイント
モデルルーム巡りのコツ
- 日当たりバッチリなのが気に入ったが、隣の敷地で建設中のマンションが建つと、半分も日が当たらなくなってしまう事が発覚!即、お断りしました。モデルルームに行くと、それだけで舞い上がってしまいがちですが、周りに建設中の建物や将来建物が建ちそうな空き地がないか、ある場合は高さ制限などを聞いて、建設後の影響もしっかりシミュレートしましょう
- モデルルームではキレイ!ステキ!と浮かれがちだけど、お掃除がしやすいかどうかという視点から見るのも大事だと思う
- モデルルームの白い床は部屋が広く見えて良かったが、汚れやキズが目立つ。他の色にすれば良かったかも・・・
- バルコニーのプライバシー。設計によっては、上や斜め上のバルコニーから丸見えなこともある。ルーフバルコニーもいいが、周囲から見えやすい場合はプライバシーを重視する人には向かないかも
- モデルルームに備えられているものが、標準仕様かオプションかをしっかり確かめておくこと。キレイだと気に入った木目の壁が、実はオプションでがっかり。
- 購入してもいいと思う部屋を見学する場合は、メジャーは必須。手持ちの家具や電化製品が入るかどうかをしっかり確認。新しく買い換えたり、収納棚を買う必要があると、予算が変わってくる
- コンセントの位置を確認すること。パソコンやテレビなどの電化製品、ホットプレートや電気鍋などがムリなくつなげられるかどうか、図面でしっかりチェックし、必要があればコンセントの追加や位置変更をすべき
- 収納は多いほど良いと思う。ウォークイン・クロゼットは、やっぱり頼もしい!
立地・周辺環境
- 子供が遊べる公園が、近くにあるかどうかをチェックした
- 静かな環境を求めていたので、“第一種低層住居専用地域”にこだわって探した
- 実際に、駅から自分の足で歩くこと。日中、夕方、夜と、時間帯を変えて歩くべし!日中と夜でガラッと雰囲気が変わるエリアもあります
- スーパー、郵便局、病院、学校など、生活に必要な施設の場所をあらかじめチェックしておくこと。生活導線が見えてきます
- 買い物は、なかなか1ヶ所ではまかなえないので、徒歩圏に複数のスーパーや商店があればベスト
- 住んでみてわかったのが、マンションの前の道が、特定の日時に交通量がふえること。あらゆる日時を全てチェックするのは現実的に難しいとは思うが、せめて地元の人に確認くらいはしておけばよかった・・・
POINT
- 物件見学では、物件の周辺を実際に歩いて、現地現場の雰囲気を確かめることをポイントに挙げている方が多いようですね。現地周辺を歩くことで物件の情報だけでなく、近くの商店街やスーパーなどの買い物スポット、交通量、街の雰囲気など、実際に生活生活していくうえで必要な情報を知ることができますので、検討中の物件がある方は、是非周辺を歩いてみましょう。
また、道路沿いのマンションでは、交通量が朝昼晩で異なるので、実際に確かめて、自分の生活スタイルと合うかどうかを確認することもお勧めします。