マンションライフを楽しむMANSION LIFE
2022.03.24
写真整理に悩んだら、これで一気に解決!
何かと今までを振り返る機会の多い3月。思い出のアルバムを整理する人もいるのではないでしょうか。とはいえ、溜まりに溜まった写真を整理するのは大変!特に、気軽にスマホで写真が撮れるようになってからは整理をせずに容量制限のアラートに追われて削除しているという方もいらっしゃるのでは?
今回は、専門家が写真整理のノウハウを伝授します。
【取材先】
写真整理上級アドバイザー:藤木紀子さん
写真を楽しむ noLinokko Company主催。一般社団法人写真整理協会所属。
「ワクワク楽しく!」をモットーに、神奈川県小田原市・湘南地区を中心に、写真整理と飾って楽しむアルバム作りスクラップブッキングの教室を開催。
https://photokeep.org/advisor_post/fujikinoriko/
『この瞬間を残したい』というモチベーションを大切に
最後に写真の整理をした時期を覚えていらっしゃいますか?スマホで気軽に写真が撮れるようになったのはいいけれど、撮りっぱなしでまったく整理が追い付いていないという声もよく聞かれます。
また、子どもが保育園や幼稚園、学校などに行き始めると行事ごとに購入した写真も増えてきて、管理が煩雑になることも。まずは何から手を付けるべきなのでしょうか?
フィルムカメラがメインだった時代に比べると、スマホやデジカメの登場で気軽に写真を撮り、残せるようになった現在。残さなくてもいいような画像までどんどん溜め込んでしまって、スマホの容量を圧迫して困る、というお悩みの方も多いようです。とはいえ、せっかく撮った写真を捨てるのは、思い出を捨てるような気持ちになってなかなか重い腰を上げられないものですよね。
「写真というのは、『この瞬間を残したい』と思ったときに撮るものではないでしょうか?」と語るのは、写真整理上級アドバイザーの藤木紀子さん。確かに、以前より気楽に写真を撮り、残せるようになったとは言え、そのモチベーションの源は今も昔も同じはず。
藤木さんによると「写真整理のゴールは日常的に見返せる状態にすること」だそうです。
大量の写真データを見返すことなく放置して、容量が足りなくなったら焦って削除する、そんな繰り返しから脱却するためには、次のように撮影するときから整理することがポイントです。
・メモ代わりに撮った写真や失敗した写真など残す必要がない写真は、不要になったその場で消す習慣をつける。
・よく見る写真や残したい写真には「お気に入り」マーク(アプリ機能)を付けておく。
・スマホのアルバムアプリやデータフォルダにあらかじめ保存先を作成。イベント名、人物名や日付などフォルダを分けて保存。整理の際は気に入った写真は「お気に入り」フォルダに移動させてからフォルダごと一括削除。
「いつかやろうと思ってそのままにしていると、整理するべき写真が増えて余計に気が重くなりがちです。短時間でもいいので、毎週日曜日や第一土曜日など、定期的に不要な写真を処分する機会をつくってみてはいかがでしょうか。達成感を得られる習慣作りがコツです」(藤木さん)
写真整理の「ゴール」を設定しよう
写真を整理しようとすると避けられないのが、紙焼き(プリント)写真との向き合い方。スマホが普及する前のものだけでなく、子どもの学校などで購入する紙焼きの記念写真─サイズも様々なそれらが、気づくとアルバムに入れないまま、溜まってしまっているという方も多いのでは?スマホなどに溜まったデジタルデータも相まって、写真整理の正解を探して迷子になっているかもしれません。ここでは、写真の形式にかかわらず、写真整理を始めるにあたってまず意識しておきたいことをご紹介します。
■誰と見るか?
「写真整理のゴールは、どんな人がそれを見るかによって様々です」と、藤木さん。その写真を見せたい人が全員デジタルデバイスに慣れているのであればクラウドサービスをベースにして管理するのもいいですし、遠方に住む高齢の家族とシェアしたいのであればフォトブックやポケットアルバム(紙焼き写真をそのまま入れられるアルバム)など手軽に見られるものにするといいでしょう。「見る人に合わせて考える」ことがポイントだそう。
■とにかくデジタルデータ化
不揃いな紙焼き写真も、まずはデジタルデータにして全てのアイテムを俯瞰できるようにしましょう。紙焼き写真もスマホやデジカメ、スキャナなどでデジタルデータにし、時系列で整理すると振り返りやすくなります。コツは写真に関する記憶がある内に手を付けること。
■保管先は3か所
「スマホの中、クラウドサービス、パソコンのハードディスクなど、写真は少なくとも3か所に保存したいですね」と藤木さん。紙焼きのアルバムや写真は災害時になくなると二度と戻ってこないこともありますし、スマホに保存された写真データは水没などさせてしまえば復旧が難しいものです。せっかくの思い出を失わないためにも、複数個所に保存しておくのが安心です。パソコンを使い慣れていない人でもテレビをインターフェイスにして扱える、写真管理専用のデジタルフォトストレージも便利です。写真や動画の管理に特化しているデバイスですので、不要な写真の整理にも活用できます。
■日常的に見返すには?
スマホの写真よりも、部屋の中にいつもある方が日常的に目に触れることは多いものです。デジタルメディアに保存したデータのうち、より気に入っているものを選び、手近において見返しやすい形で飾っておきましょう。お気に入り写真を集めて本のように印刷するフォトブックや、紙焼き写真をそのまま入れるポケットアルバム、装飾を施して飾りやすくしたスクラップブッキング(アコーディオンアルバム・フォトタペストリー含む)など、さまざまな形があります。リビングなどに気軽に目に入るところに置いておくことで、会話のきっかけなどにもなりますね。
もっと上手に写真を楽しもう
写真整理についての大まかな方法が分かったところで、さらに写真を家族で楽しむ方法をご紹介します。
■アルバムになっている写真はどうする?
写真の整理としてはデジタル化がオススメです。昔のアルバムなどをデジタル化する際は、バラして1枚1枚デジタル化する必要はありません。特に昔のアルバムは両親のコメントなどが書き込まれていることも多いので、写真と併せてコメントなどを残したいと思われる方も多いのではないでしょうか?また、たとえ自分が写っていなくてもご両親や上の世代の方々のアルバムは、見ているだけでも楽しいもの。こういった貴重なアルバムは、ページ単位でスキャンしてフォトブックとして保存すれば、場所を取る古いアルバム自体は処分することも可能です。「フォトブックにすると実家に1冊しかないアルバムを複数にし、離れて暮らす子どもたち世代それぞれで所有することができます」(藤木さん)。
■家族がそれぞれのデバイスで撮った写真をみんなで見たい
家族がそれぞれスマホやデジカメを持っていると、家族の写真が点在していることでしょう。そこで藤木さんがオススメしているのが「家族が集まった時に写真の整理と家族写真の撮影をする『家族写真の日』」。1年に1度、その年に撮った写真を棚卸しして、みんなで写真を見ながら取捨選択をすることで、未整理の写真も減り、家族の会話も弾む、楽しいイベントとなるのではないでしょうか。そして記念の家族写真もパチリ。
もっとこまめに集まれるご家庭は、頻度高く「家族写真の日」を取り入れてみるといいですね。
今回は気になりつつもそのままになりがちな「写真の整理」についてお伺いしました。せっかく撮った思い出の写真です。気軽に振り返れる形で保存して、家族の会話のきっかけなどにしてはいかがでしょうか?