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2014.01.29

絵画のある暮らし

絵画のある暮らし

美しい絵画は心を癒してくれるだけではなく、お部屋にワンランク上の雰囲気をもたらします。しかし、絵画に「高額」というイメージを持つ人が多いのも事実。ここでは、インテリアとして選ばれる、比較的手軽に購入できる絵画をご紹介いたします。額に入れた絵画は、壁にかけることも、棚に立てかけておくこともできますので、季節や気分に合わせて、フィットする絵画を飾ってみましょう。

絵画の技法は実にさまざま

ひと口に「絵画」といっても、その技法はさまざま。技法によって絵画の雰囲気なども変わってきますので、選ぶ際にはどんな技法で作られた絵画かを確認した方が良いでしょう。

絵画の技法は実にさまざま
水と油の反発を利用した版画「リトグラフ」

リトグラフは石版を使った版画の一種で、水と油の反発作用を利用して作ります。工程は「描画」「製版」「刷り」の3段階に分かれ、版の表面は平らなまま、インクがのる部分とのらない部分を作って転写します。

色ごとにインクを何層にも重ねるため、きめ細かさと奥行きが出ます。多色刷りもでき、版を重ねるほどにツヤのある独特の質感が出ます。有名画家の複製品を作るときなどに、よく使われています。

リトグラフは、ワンランク上の雰囲気を演出するのに有効です。価格は作品や年代・刷られた数などによって違いますが、たとえばシャガールのリトグラフであれば数十万円~数百万円が中心になるでしょう。

絵画の技法は実にさまざま
いま注目を浴びている「フォトメカニカルグラフィック」

「フォトメカニカルグラフィック」はリトグラフの技法の1つで、乳化用材を塗り込めたアルミ板を用いて作ります。そこに写真のネガやポジを転写し、原版を作るという方法です。

本物の絵画は高額で手が出せないという方たちを中心に、フォトメカニカルグラフィックで制作した作品が最近は多く出回っています。たとえば、リトグラフで数十万円するシャガールの絵画も、フォトメカニカルグラフィックなら数万円単位で購入が可能です。

版を用いずに刷り上げる「ジークレー」

ジークレーとは、フランス語で「吹きつけて色を付ける」という意味で、リトグラフなどと違い、版を用いずに刷り上げる技法です。最新鋭のプリント技術を使い、厳選した最高級の素材にプリントします。版の代わりにデジタルデータを使うことで、コストを大幅に削減することができます。今までの技法に負けないほど質感も良く、これからの技法の主流になることは間違いありません。

ジークレーの良さは、何といっても価格の手頃さです。たとえばシャガールの名作でも、ジークレーなら数万円の価格で手に入るでしょう。絵画だけでなく、写真家の作品を和紙に再現するなど、より自由な表現が可能なのも大きなポイントです。カジュアルな感覚で有名作品を飾りたい場合などに最適でしょう。

飾る場所に合わせた絵画の選び方の例

リビングは明るく華やかな印象の絵画が引き立つので、色彩の美しいシャガールの絵などは最適です。玄関の下駄箱の上に飾る絵も、リビング同様華やかなイメージの絵が引き立ちます。

逆に、リビングを広く見せたい場合などは、暖色系ではなく青色などの寒色系の風景画を飾るのも一案です。その絵が窓からの風景のような立体的な空間を作るので、室内に広がりと開放感が生まれます。

玄関に絵を飾る場合は、お客様が最初に目にする場所ということを意識して選ぶことが大切です。誰もが知っている有名な画家の絵であれば、話題作りにもつながるでしょう。玄関からリビングに向かう通路や、ふと目に入る空間にさり気なく飾っても素敵です。また、お客様を明るい気持ちにさせるような、楽しい雰囲気の絵を飾るのも良いかも知れません。

額縁にもいろいろな種類があります。

どんな絵画を選ぶかはもちろん大事ですが、同じくらい重要なのが「額縁」です。絵画を引き立てるためにゴージャスな金の額縁を用いたり、あえて目立たない額縁を使ったり。どんな場所に飾るか、どんな風に見せたいかで、額縁の選び方も変わってくるでしょう。複数をストックしておいて、季節や気分に合わせて額縁を着替えるのも楽しいですね。

どんな額縁を選ぶとよいか?
絵画の技法は実にさまざま

絵画展などで「絵と額がピッタリで素晴らしい」と感じたことはありませんか?ゴージャスな額縁がおとなしい絵を助けるケースもあれば、シンプルな額縁が自己主張の強い絵を引き立てるケースもあります。

ただし、どんな額縁を選ぶかは、飾る方のセンスや考え方によってさまざまです。ルールはないので、基本は自分の気に入った額を選ぶのが一番良いでしょう。

額縁の色でも、絵のイメージはガラリと変わる

額縁の色を選ぶときは、金色や白・木地・ブラウンといったスタンダードな色を選ぶのも良いのですが、絵の中の主色と合わせるのもひとつの方法です。緑の多い風景画なら緑の額縁、というようにチョイスしてみると、ガラリとおしゃれな雰囲気に変わることがあります。

白い額縁にはカラフルな絵を

カラフルな絵やお子様の絵を飾る場合には、白い額縁がとてもよく合います。壁が白い場合、同化して自己主張しないので、シンプルにまとめることができます。さり気ない白の額縁は、洋風のお部屋によく映えるでしょう。

いろいろな絵に使える金・銀の額縁

季節などに合わせて絵を差し替え、さまざまな絵を楽しみたいという方も多いでしょう。その場合は、比較的どんな絵画にもフィットし、なおかつ高級感のある金や銀の額縁がおすすめです。また、濃い色の額縁も作品を際立たせ、高級な雰囲気を演出できます。

一番大切なのはインスピレーション

絵画や額縁を選ぶとき、何より大事にしたいのは、やはり自分自身のインスピレーションです。人の意見に惑わされることなく、自分が一番ピンときた額縁を選びましょう。絵も額縁も、持ち主が気に入ることが最優先です。

最後に

仕事や子育てに忙しく、「ゆっくり絵画を観ている時間もない」と思っている方も多いかも知れません。でも、自宅にごく自然に飾られた絵画なら、いつでも家族で楽しむことができますね。まずは1枚、お気に入りの作品を飾ってみることから始めてみませんか?

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